モロッコの大自然から恵んでいただいた欠片
わたし自身が旅先で出会い、耳元でひっそりと物語を語ってくれた花々や植物たちの生命を、マラケシュの職人たちの手による小瓶に詰めました。
これから少しずつ、モロッコ国内の旅先でたくさんの草木たちと語り合って行きたいと思っています。
ここではモロッコで「l'or rouge(赤い黄金)」とも称されるサフランをご紹介いたします。
国際的にも名高く、その価値と品質を認められているモロッコのサフラン。名産地と評されるのは、オート・アトラスとアンチ・アトラスの合間に位置する標高1,000mほどの田舎町・タリウィンです。
2023年10月末。導かれるようにと訪れたタリウィン。
縁あって、友人の親戚にあたるサフラン農家の一家の収穫と摘み取りの作業に参加させていただくチャンスに預かりました。
わたしたちがここでご紹介するのは、タリウィンからさらに12kmほど山地の集落でミロードさん一家が育てている無農薬のサフランです。
ミロードさん一家は、朝の夜明け前のお祈りのために起床。モスクでお祈りを済ませた後、ライ麦とコーンの奥様お手製ハリラ(スープ)を1杯すすってから、まだ暗いうちに急ぎ足で畑に向かいます。
陽が昇る前に収穫作業をするのは、まずはつぼみの状態の方が摘み取るのには効率的だから。花が開いてしまうと作業が困難になります。
そして、開花したまま時が経つと、鳥やうさぎなどの野生動物がついばんでしまうということもあるため。サフランで重要なのは、一輪にたった3本のみ姿を現す何とも言えない朱色が美しい雌しべなのです。これを食べられてしまってはかないません。
朝摘みの後、休む間もなくすぐに雌しべの選別作業が始まります。
ひとつひとつ手作業で、なるべく3本の雌しべが繋がった状態になったまま取り除きます。
(この素晴らしい形状美は、その後の工程でどうしても砕けてしまうのは残念です。)
わたしも体験させていただき地道さを噛み締めましたが、通りすがりの旅人でしかないわたしにはメディテーションさながらの至福のひとときでした。
それから即日中に南部の強い陽差しの下で天日干しし、なるべく速い時間の間で自然乾燥させます。やがてサフランのドライ・ハーブができあがります。
開花シーズンの2週間ほどの間、こういった一連の作業が朝から晩まで続けられます。
不思議だったのは、花の収穫と雌しべの摘み取り作業の間、ほとんどサフランの香りを感じることがなかったということ。あの独特な芳香は時とともに熟成されるのだそうです。
どちらかと言うと透けるような薄紫色の花弁の方から、しっとりと甘いグリーン・ノートが漂っていました。
タリウィンのサフランは、わたしたちが知っている気でいたサフランの香りとは一味異なる、どこかハチミツ様のとろけるような甘い香り。心の奥からくつろがせてくれるような、濃く芳醇な芳香です。
そしてもうひとつ驚いたことは、この花の生命力。ほとんど荒れ果てた地と言ってもいいような乾燥した硬い地面から芽吹き、花を咲かせるのです。この地で1000年の歴史を持つのだという自然の営みに、感動せずにはいられません。
ボトルは、廃材のガラス瓶にマラケシュの職人たちの手により打ち出しワークをほどこした真鍮の蓋がニュアンスある素朴な作り。モロッコらしさをお愉しみいただければ幸いです。
また、アルミの小袋に小分けしたレフィルのご用意もございます。
レフィルのみご購入の場合はスマートレターでご送付させていただくことも可能です。「梱包の種類」から「レフィル(スマートレター料金込み)」をご選択いただいた上で、さらに下記のクーポン・コードのご入力をお忘れなくお願いいたします。
クーポン・コード:SafranSmartLetter
※コード入力をしないと、送料が重複して加算されてしまいます。その場合のご返金は手続きがとても複雑になってしまいますので、ご注意くださいませ。
♡attention SVP♡
ポプリは医薬品ではなく雑貨です。アロマテラピーは医療や医療類似行為ではありません。
ご自身でDIYで作成されたアロマクラフトのご使用は、あらかじめパッチテストをしていただくなど、ご自身のご責任のもとお愉しみいただけましたら幸いです。
トラブルがあった場合でも、e.ブティカおよびスムスムは一切の責任を負うことができません。あらかじめご理解いただきたく、何卒よろしくお願いいたします。
みなさまのご理解とご共感、そして善意に感謝申し上げます。
〈uile səmsəm〉モロッコのサフラン
・サフラン
1g
・ボトル
高さ:11cm
最大直径:3,5cm