✴︎səmsəm BROCANTE〈ブロカント〉✴︎
骨董店や青空がらくた市を歩き回って集めた、美しい古道具たちをご紹介。すべて古き良き時代の一点ものとなります。
<ミントティー・キャニスター>
モロッコにもティー・セレモニーの文化があります。王族の由緒ある儀式はもちろんのこと、庶民の日常においても日に何度もお茶沸かして団らんする習慣が深く根付いています。シュウィーヤ ブ シュシーヤ(スローリー、スローリー)、ひと休み、ひと休み。
古き良き時代、セルヴィス・ア・テ(service à thé;お茶セット)は一家の調度品として欠かせないものでした。ティーポットやトレイに次いで、三つ揃いのキャニスターも定番の道具。
一番大きい容れ物にはミントの葉を、中くらいには砂糖のかたまりを、そして小さいものにガンパウダーなどのグリーン・ティーの茶葉を。それぞれ役割がちゃんと決まっていました。
今でも地方部の集落を訪ねてみれば、そんな愛らしい茶道具“3兄弟”が現役で使われているのを目にします。それも今日スークで見られるような大量生産品ではなく、ひとつひとつが手で作られたことが見て取れる、いとも愛らしい過去の時代の逸品たちを。
少しいびつなそれらには、作り手である職人の名前や産地が刻まれているはず。この「山葡萄」のシリーズは、おそらく30〜40年くらい前に使われていたのもの。底の裏面には、3点ともアラビア語で「モロッコの仕事」という刻印が入っています。
裁縫箱や道具箱、ジュエリー・ボックス。玄関に置いて鍵やサングラスを入れたり、リビングに置いてリモコンや充電器などの目隠しにも。ヴィンテージ品が持つ味わい深い雰囲気で空間演出をしながら、かつ日用品として広くご愛用いただけます。
いつもの場所にひとつ取り入れるだけで、優雅な気持ちで日々を過ごすことができそうです。
〔səmsəm BROCANTE〕ミントティー・キャニスター/山葡萄S(ティー)
直径:約16cm
高さ:約18cm