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心の目で見つめたときに浮かびあがってくる世界。
laRihlaのふたりのフィルターを通したモロッコの魅力探訪。煌めく宝の山の中に、人知れずひっそりと埋まっている原石たち。
とっておきのセレクト品をぜひご堪能くださいませ。
骨董店や青空がらくた市、土産屋や雑貨店を歩き回って集めた、美しい古道具や民藝をご紹介いたします。
ご予約受付期間:
2024年9月27日(fri) 〜 10月20日(sun)
※一部のアイテムは12月初旬まで
お届け予定:
11月上旬より順次
〈古都・フェズのデッドストック・プレート〉
聖なる月の聖なる旅。ヒジュラ暦1443年ラマダン月(2022年4月)の初日から旅をした古都フェズでの買い付け品です。
モロッコが好きな方たちの間では言わずと知れた古都フェズの名門、今はなきコセマ(COCEMA)社の食器。いくつかの絵柄は、わたし自身もモロッコ生活の中で愛用している私的愛用品。
個性的でニッチなアイテムをお探しの好奇心旺盛なみなさまにご提案するのは、表の顔とは一味異なる「サイドB」とも言うべき品々。コセマ前身時代や閉業から時を経たその後のストーリーについて想像をかき立ててくれる、隠れた逸品たちを集めました。
アウトローと言うほどには無骨ではなく、型破りと言うよりは天真爛漫。ちょっとシュールで心地が良いのにスパイシー。
səmsəmでは、舞台裏に埋もれた不思議な魅力にスポットライトを当ててまいります。まるで無名の音楽が発掘され世に送り出された、かのモンド・ミュージックのように。
〈COCEMAとは? そしてシノワズリとの切っても切れない関係〉
COCEMA(コセマ)は、陶工の街としても有名な古都フェズのテーブルウェア・ブランド。
一流ホテルや高級レストランのテーブルウェアとして愛されてきた歴史を持つ正統派の一門だけに、お膝元のフェズの旧市街では観光向けのカジュアルな食堂でもコセマの食器でモロッコ料理が供されていることには感動したものでした。
モザイク柄やフェズ刺繍のモチーフなど際立って個性的なデザインが、代表的な名品として今でも世界中のファンから支持されています。
それが2009年の火災事故によって工場が突然の閉鎖、その歴史に幕を閉じます。当然のことながら生産も中止となったため、今ではコセマと言えば「希少な食器」という形容詞で表現されるようになりました。
1960年代にタジュモアティ家により創設されたコセマは、正式名称「Complexe Céramique du Maroc(モロッコ陶器製造複合団体)」が端的に表すように、もともとは国内最大のセラミック・メーカーでした。ひょっとしたらOEM(請け負い生産)などにも取り組んでいたものと思われます。
コセマ社では自社ブランドの食器を世に出してきたことは言うまでもありませんが、かつても今もモロッコ人の家庭で愛用されているシノワズリ(中華風なモチーフ)の食器をあたかも「本物の中国製品」のように製造していた時期があったそうです。
その背景には、当時モロッコ政府が国内製品を保護する政策を取っていたという事情がありました。今となってはモロッコでも例に漏れず中国製品が溢れていますが、その当時は外国製品がモロッコ国内に流通しにくいという状況があったのです。
そこへ国からの罰金付きの指導が入り、モロッコ産の製品であることがわかるように刻入れするよう勧告があったのだとか。
そこで入れられるようになったのが、タオス(孔雀)柄のデフォルメされた壺のイメージに、アラビア語の文字が添えられたシノワズリ・シリーズ、通称タオス(Taous)のためのロゴ。
この何とも言えない佇まいのロゴに一眼で目がハートになり、説明を聞いて完全にハートを撃ち抜かれました。
前述の通り業態の特性ゆえ60年代まで様々な中華風ロゴが使われていましたが、70年代ころからTaousロゴ、やがてかの有名な「COCEMAと言えば馬のロゴ」に統一されるようになったと言います。
いかにもモロッコらしい逸話の数々。少なくとも、モロッコのニッチな側面を愛するわたしやみなさまにとっては。
〈この商品に関するご注意点〉
こちらは工場火災から免れたデッド・ストックからの買い付け品となります。今はもう生産がされていないコセマ社の食器は、現在は当時の基準でのアウトレット品も多く流通しています。
もともとが大らかな国ということも大きく起因していますが、特にデッド・ストック品は色むらや異物混入による凹凸などの現象の振り幅が正規品と比べて大きいという印象です。
また、一部のプレートについてはロゴさえも入っていない、裏面が無地の状態のものとなります。
(ロゴの形状は写真を掲載いたしますので、ご参照くださいませ。)
それでもなお、このプレートたちの存在感や価値を感じ取ってくださる方のお求めをお勧めいたします。
この世界観が好きな方にとっては気に入っていただける一品かと思っています。
わたしたちとともに旅しましょう。
アラビア語で「旅」を意味する「Rihla رحلة」にフランス語の冠詞「la」を付けて、フランス語風に「h」の音を欠落させて読ませた「ラリラ」。
モロッコ国内旅行や世界旅行からのインスピレーションによる、それぞれ日仏出身の男女ふたりによるユニットです。
マラケシュのスーク、世界のマーケットやマルシェで掘り当てた、煌めく宝もの。旅先で出会った人々と、彼ら彼女らによるハートが踊る手仕事たち。
はたまた異国をめぐる旅の中で出会った素材を持ち帰り、モロッコの伝統技術で形にする。
エトセトラ、エトセトラ。
心の旅、知性の旅、味覚の旅、意識下への旅。旅をして生きる、旅の中で生きる。
「人生」という名の旅を心から愉しみ味わうためのエッセンスを、物や人を通してみなさまとシェアしてまいります。
〔Sélection Souk〕デッドストック・プレート/シノワズリ(華甕)20cm✴︎
- 直径 20cm