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✴︎səmsəm Sélection Souk✴︎
səmsəmのフィルターを通したモロッコの魅力探索。宝の山の中で一段と光っている手仕事品たち。
独自の世界観で集めたとっておきのセレクト品、ぜひご堪能くださいませ。
<マルケトリのティーポット>
マルケトリ;寄木細工や螺鈿や角・骨を素材にした切り嵌め細工を表すフランス語
e.ブティカでも紹介をし始めてすでに久しくなった、ヴィンテージのモロッコの茶道具。
今回ご紹介するのは、これにオニキスやトルコ石(粉末)と牛の骨を組み合わせて細工がなされてアップサイクルされたもの。
実はもう10年以上も前に私物で購入して以来、お気に入りの手工芸品。わたし自身が時を経てもなお依然として愛してやまないものということもあり、末長く大切にしていただけると確信ができているという安心感を持って、満を辞して?みなさまともこの世界観を共有したいと思います。
洋の東西、そして新旧の美が混ざり合った、いびつながらもウィットに溢れた佇まい。違和感と統一感の両方が押し寄せてくるようなこの感じ、不思議の国のアリスのお茶会やトランプ兵を連想してしまうのは、わたしだけかしら?
これがあれば、いつもの食卓やデスクがワンダーランドに。
<ヴィンテージの茶道具について>
モロッコにもティー・セレモニーの文化があります。王族の由緒ある儀式はもちろんのこと、庶民の日常においても日に何度もお茶を沸かして団らんする習慣が深く根付いています。シュウィーヤ ブ シュウィーヤ(スローリー、スローリー)、ひと休み、ひと休み。
古き良き時代、セルヴィス・ア・テ(service à thé;お茶セット)は一家の調度品として欠かせないものでした。ティーポットやトレイに次いで、三つ揃いのキャニスターも定番の道具。
一番大きい容れ物にはミントの葉を、中くらいには砂糖のかたまりを、そして小さいものにガンパウダーなどのグリーン・ティーの茶葉を。それぞれ役割がちゃんと決まっていました。
今でも地方部の集落を訪ねてみれば、そんな愛らしい茶道具“3兄弟”が現役で使われているのを目にします。それも今日スークで見られるような大量生産品ではなく、ひとつひとつが手で作られたことが見て取れる、いとも愛らしい過去の時代の逸品たちを。
少しいびつなそれらには、作り手である職人の名前や産地が刻まれているはず。
このシリーズはおそらく30〜40年くらい前に使われていたのもので、底の裏面にはアラビア語で工房名(文字がつぶれていて解読不可能)の刻印が入っています。
〔Sélection Souk〕マルケトリのティーポット/トリコロールL✴︎
✴︎本体
高さ:約23cm
直径:約14cm(胴)
幅:約23.5cm(注ぎ口から持ち手までの最大幅)